みなさん、こんにちわ。
藤ととちゃんです。
全国的に梅雨入りが発表されましたねー。
北国も天気が良く、時期外れの夏日が続きました。
しかーし、昨日あたりから雨模様。
一気に気温もさがりました。
まぁ、梅雨があけたら、観光シーズンですねー
どこかに行く予定はありますか?
藤ととちゃんは、まだないですねー
子どもたちが遊園地っていってるので、行ってみようか思案中。
まだ小さい子供なので、身長が厳しいんですよねー
まぁ、そんな観光の時期。
最近、とても熱いスポットがあるそうです。
藤ととちゃんも少し前にTVで見ましたが・・・
今日はそんな場所の小話です。
もくじ
三重苦の弱小水族館が大人気
愛知県の蒲郡(がまごおり)市にある竹島水族館。
ここが、今熱い観光スポットとなっているそうです。
休日には入場待ちの行列ができ、入館者数の前年比増を毎月達成している水族館。
大都会のオシャレ水族館でも、人気観光地にある巨大水族館でもない。
ありきたりな言葉だと「地味」な水族館です。
展示している生き物は魚類のほか、大きい動物はアシカ、カピバラ。
館長を含めたスタッフは7人のみ。建物は国内で2番目の古さ、水槽を軽く見るだけならば10分弱で歩き回れるほどの狭さ――。
条件面では「弱小水族館が、2016年度は39万8000人もの客を集め、17年度は耐震工事のために4カ月間の休館をしたにもかかわらず35万人を達成。本年度は43万人の目標を掲げている。
わずか8年前は年間12万人ほどしか来ない不人気施設で、閉鎖寸前だったことが信じられない。
「館内はいつもガラガラで、寝そべっていても平気なぐらいでした。アシカショーの案内放送をしても誰も来てくれないので、館内にいる2、3人のお客さんに頼み込んで見てもらったり……」
当時の惨状を淡々とした口調で語るのは、V字回復の立役者である小林龍二館長(37)。04年に竹島水族館に入り、暗い気持ちで孤軍奮闘していたそうです。
「水族館の人たちは魚が好き過ぎるのです。魚をうまく飼育して増やして、給料がもらえればそれで満足。お客さんに楽しんでもらうという意識がありません」
人気ポイントその壱 手作り感満点!!
現在の竹島水族館は、飼育員が手書きで作成したユニークなPOPが所狭しと貼られている。水槽の中にいる魚を見るよりも、解説文を熱心に読む客がいるぐらいだ。かつては「図鑑の説明文をつなぎ合わせたような難しい文章」を業者に依頼し、プレートにして掲げていた。コストはかかるのに、ほとんど誰も読まなかった。「例えば、『背びれの骨が1本だけ長いのがこの魚の特徴』なんて書いてありました。水族館の人はこういうちょっとした特徴で魚種を見分けることがすごく楽しいんです。でも、一般のお客さんからしたらどうでもいい情報ですよね。『つまらんかったね』と言いながら帰っていくお客さんの声を聞いて寂しく思いました」
思い立ったらすぐに実行するタイプの小林さん。手書きPOPを勝手に描いて館内に貼り出したこともあるそうです。
当時の先輩職員からはとても不評。
「魚の飼育と研究を突き詰めている人たちからしたら恥ずかしいような内容だったのでしょう。翌日に出勤すると、全て剥がされて事務所の机の上に置いてあったこともあります。先輩たちからは、『そんなことよりもまずは魚の飼育を覚えろ』と言われました」
新入社員だけが「顧客第一」を叫ぶような状況だったのだ。小林さんは完全に孤立した。
ここからの孤軍奮闘からのターニングポイントがすごいんです。
経験値だけの先輩社員が次々に辞め、最強の相方が移籍入社
一方で、入館者数は低迷を続け、市が運営を手放すことが決まった。年間24万人を割ると収支が赤字になるため、多額の税金を投入し続けることが議会で問題に・・・
建物は市が所有し続けるが、運営は水族館スタッフが設立した会社が指定管理者として委ねられることになった。しかし、このままお客さんが増えなければ給料すら出ない。魚も飼えなくなる。失業の危機を感じた先輩社員が次々に辞めてしまい、新人の小林さんは「棚からボタ餅」方式で昇進。入社数年にもかかわらず主任になった。
さらに、小林さんが声をかけた結果、同じく東海地方の水族館でくすぶっていた戸館真人さん(38歳)が10年に移籍してきた。
いまでは名物のおさかなPOPはこちら
人気ポイントその弐 体験型スペース
小林さんと戸館さんのコンビで推進した初めての大仕事が、11年に完成した「さわりんぷーる」。
魚介類を見るだけではなく、触ったり一緒に写真を撮ったりできるコーナーだ。
「数少ない常連のお客さんから提案してもらいました。他の水族館でもタッチングプールはあり、珍しいものではありません。正直言って、私たちとしてはやりたくないんです。大事に飼育している生き物は、触られると弱ってしまいます。少ない予算で作っても、『しょぼい水族館がしょぼいタッチプールを作ったね』といわれておしまいです」
がしかし・・・
多くの客を集められる起爆剤となるような企画は他にない。できるだけ予算をかけずに特色を出す方法として注目したのが深海魚。
蒲郡市の漁港は深海魚漁が盛んで、竹島水族館は漁師との協力関係がある。他の水族館では希少すぎてタッチングプールには出せないような深海魚が豊富なのだ。
ここが地元密着型の強み!!
「タカアシガニやイガグリガニを気軽に触ることができる水族館は日本でうちだけです」。勝負時だと感じた小林さんは「年間の入館者が16万人を割ったらスタッフ全員がぼうずになります」と公言。水族館らしからぬノリで、評判を集めた。そして、見事に20万人突破を達成したのだ。
さわりんぷーるの成功で肌身に染みて分かった事、それは「魚マニアの自分たちがやりたいことではなく、普通のお客さんが求めているものを作っていく」ことの重要性。客の意見を取り入れるには、館内の客を「観察」するしかない。現在、竹島水族館のスタッフは、自分が担当する水槽の近くにじっと立っていることがある。「何人が立ち止まっていて、何分間ぐらい見てくれたか。一緒に来た人とどんな話をしていたか」を調べているのだ。
「200人のお客さんにアンケートを取ったこともあります。その結果、魚の研究目的の人は1人しかいませんでした。フグの調理師免許を取るためにフグの勉強をしに来たそうです。他の人たちはなんとなく遊びに来ているんです。ただし、うちで楽しく過ごした後に魚をもっと知りたくなり、ネットで詳しく調べたという声は聞きます」
魚を専門的に学ぶのではなく、魚に興味を持つきっかけを提供できる水族館を作ればきっとうまくいく――。
直感は確信に変わり、15年には館長に就任した小林さんは「ギア」を上げて猛進している。深海魚が多いことぐらいしか特色のない竹島水族館は、「お客さんに楽しんでもらう」ことに向かってスタッフ全員が切磋琢磨するしか活路はない!!
人気ポイントその参 同僚でもありよきライバル
個人の責任を明確にし、創意工夫を引き出すために、人事制度を立候補式の「「単独性多担当持ち」に変えたそうです。
これは、上司が指示した水槽をチームで管理するのではなく、自分がやりたい水槽を立候補制で申し出て、飼育から展示までを基本的には1人で担うそうです。
これは簡単そうで、非常に工夫が必要。アイデア勝負ですね。
「展示が面白くなくてお客さんから素通りされるようなことが続くと、他の人に担当を替えられてしまいます」。
自分が担当している水槽の管理を効率的にこなし、人気のある展示を作ることができれば、好きな生き物を他の人から「奪いに行く」ことも可能。
この辺がアイデア勝負となるポイントですね。
でも、この制度の影響でほどよい緊張感が生まれ、ダラダラと働くスタッフはいなくなった。
ようはなぁなぁではなくなったってこと。
人気ポイントその四 職員が楽しくなきゃだめだよねー
水族館に勤める人の最大のモチベーションはお金ではなく、「好きな生き物を飼うこと」なのだ。
実は対人関係が苦手だと告白する小林さん自身、自宅で500匹以上のメダカを飼っているそうです。
できればずっとメダカを見つめて暮らしていきたい(笑)
でもそれじゃどうにもならなってことです。
ようは、魚に興味がない人でも楽しめて、少しでも魚を好きになる場を作ることが自分たちの仕事でしょって考えです。
それを明確に自覚するための一手段として、緊張感の高い「単独制多担当持ち」のような制度が必要なのだ。
そして、職員のモチベーションを上げる得策・・・
福利厚生ですよ(笑)
客数が数年前の3倍以上に増え、ゴールデンウィークや夏休みは多忙を極める現在、スタッフの給料は以前より1.5倍近くに上げたという。他に、新しい企画などを提案すると金一封をもらえる制度も導入。
個人のアイデア勝負の担当制度にして、アイデアに金一封。
これなら、やる気が目に見える。
どうやったら楽しめるの?って思考を派生させて、自分ならこうしたら楽しめるってスタンスに変換。だってねー、楽しくないと担当外されます(笑)
予算がない、スタッフが少ない、そもそも客が来ない。
ダメな理由の言い訳のネタならばいくらでもでてくる。
しかし、悪条件・悪環境であるからこそ知恵を絞ることが求められる。
「お客さんが求めることをなりふり構わずにやってみよう」と開き直ることもできる。
起死回生の改革案や本当に顧客に喜ばれるアイデアはそこから生まれるんでしょう。
そんな小林館長、若くてびっくりしました?
小林さんが率いる竹島水族館の成功と現在進行形の奮闘は、「ショービジネスに求められる視点は?」という問いへの模範解答が示されていると思います。
竹島水族館 公式HPはこちら↓
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui/
水族館小話はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。