鑑定入院?措置入院?鑑定措置入院?何が違いかわかりますか?その①

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みなさん、こんばんわ。

藤ととちゃんです。

最近、世間をにぎわせているニュース。

「鑑定入院中の患者が逃亡しました」ってやつ。

入院中の人が逃亡?

へぇー、逃げたかって思うでしょ?

でも、逃げだした場所は病院です。

わかっていそうでわからない。

入院で逃げ出す????

今日はそそくさに藤ととちゃんの専門分野。

入院形態の違いとその対象を軽く考えたいと思います。

これがわかるとニュースで流れる話題も視点が変わるかも?

さっ、小話開始です。




任意入院と強制入院の違い

すでにこの話題だけで、結構な説明が必要なのでざっくり書きます。

任意入院の場合

医者:「あなたは具合がよくありません。入院治療した方がいいです」

患者:「わかりました。入院して治療します。」

これが任意入院です。

世の中の入院のほとんどがこれじゃないですかねー

強制入院の場合

これは、患者本人に病識(具合のわるさ)が自覚できていない状況が多いです。

誰がどう見てもおかしいけど、本人はおかしいと思わない。

こんな場面は精神科領域でよく見かけます。

この場面を書くだけで、本が何冊もかけるかもしれません(笑)

今日はちょっと省略。

具合の悪さ、へんてこな感じの患者がどうにか精神科病院にきました。

医者:「あなたは具合が悪いです。入院して治療をしなければ命が危険な状況です」

患者:「そんなことはない。自分は秘密結社がついている。織田信長だっている・・」

もう、よくわかりません。

なので、本人の意思にそぐわない

本人の意思ではない入院

その際の入院形態をざっくりいうと強制入院といわれるものになります。

強制入院にはいくつか種類があります。

・医療保護入院一項

・医療保護入院二項

・応急入院

・措置入院

・鑑定入院

本当は語弊がないように一つ一つ書くといいでしょうが、今回はこのなかの「鑑定入院」について噛み砕いてみようと思います。

最近のニュースになっていますからねー

何を鑑定するの?鑑定入院の謎

ここでも、正確な表現ではないですが、ざっくり分かりりやすく書きます。

当該者(以後患者と書きます)が、触法行為を行い逮捕されました。

逮捕され取り調べされます。

しかし、どうもへんてこな返答があります。

例えば・・・

刑事:「なんで人のうちに火をつけたんだ?」

患者:「レーザーで狙われるんだよ、刑事さん。放射物質を浴びせてくるんだ。そして変な味のする弁当を食べさせるんだ・・・」

刑事:「こりゃ、変だぞ」

そんな場面が実は普通にあります。

そうなると、果たして事件を起こした時に患者は責任能力があったのかが審議されます。

上記の例だと放火した時に悪いことだとわかっていたか否か。

はたまた、放火をした理由が、病的な理由があったのか?

これら病的体験の有無や程度を判断するのは精神科医の領域になります。

大事なポイントなんでしっかり書くと「精神保健指定医」の役目です。

気になる方は「精神保健福祉法」を検索してください。

そして、それらの状況が病気が誘因でおきたものかを「鑑定」するのが鑑定入院です。

なので、具合が悪くて入院するって事ではありません。

触法行為をおこなった原因が病気によるものなのか?

どの程度の現実見当識(夢の世界にトリップしていないって事)があるのか?

心身衰弱状態・耗弱ではなかったか?

などを判断する入院になります。

なんとなくわかりますか?

病気を直す医療を行う入院ではないのです。

病気かどうかを判断する入院です。

ではなぜ、それに精神科の病院が選定されるの?って話ですよね。

病院って病気を治療するから病院なんじゃないのって思いませんか?

でも仕方ないんです。

今の日本の法律ではそうすることになっているからです。

日本は法治国家ですからねー。

そして鑑定入院中はその患者に病気があるのか、その種類、程度等を鑑定します。

心理士による心理検査も実施されます。

有名なのは「ロールシャッハテスト」ですかねー。

入院治療と違う部分は病的体験があっても、鑑定入院ではその治療はしません。

なので、鑑定に不要なものは一切加味しません。

補清(入浴とか洗面)・食事・弁護士との接見以外は原則隔離対応となります。

隔離→個室に入ります。部屋の内側からはドアは開けれません。室内にベッドとトイレはあります。

病気かどうかを判断するのが「鑑定入院」あって、治療が必要か否かは司法の判断が必要になります。

治療が必要だとすると入院形態は「措置入院」というものになります。

その治療じゃない入院にも入院費はかかるの?

単刀直入にいいます。

かかります。

病院だってボランティアではありません。

では、誰が払うのって話です。

簡単にいうと「国家が支払います」

正確には「公費負担医療」というものになります。

詳しくは↓です

公費負担医療の原則は都道府県が4分の1、国が4分の3を支払う(30条)が、高額所得者など、一部本人負担のこともある(31条。例えば、東京都の「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行細則」2条)。

ざっくりいうと税金です。

じゃあ、実際はどうなの?

これはまた次回の続きにしたいと思います。

一気に書いてもわけがわからなくなりますよー

ってことで今日の小話はここまで。

最後まで読んでくれてありがとうごさいます。

是非 次項もも読みにきてください!




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