みなさん、こんにちわ。
藤ととちゃんです。
今月にはいって、100日咳という辛い咳が続く感染症が流行っているようです。
体調変化のなかでも、咳って我慢しがちな症状じゃないでしょうか?
でも、この100日咳は子供も大人も感染する細菌感染症です。
子どもが発症すると、就学児の場合出席停止となる疾患ですね。
実際の出席停止の判断とその期間はいかに引用文献を載せておきます。
学校保健安全法における取り扱い(2018年1月1日現在)
第2種の感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされている。ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りでない。また、以下の場合も出席停止期間となる。
・患者のある家に居住する者又はかかっている疑いがある者については、予防処置の施行その他の事情により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。
・発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間
・流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間引用:国立感染症研究所HPより
なんか難しいですね(笑)
簡単にいうと、ちゃんと病院にかかってお医者さんに診てもらいましょうってことですね。
では、その100日咳はどんな疾患なんでしょうか?
もくじ
100日咳とは?
おもに百日咳菌による飛沫感染(感染者の咳などによって飛び散った気道分泌物を吸い込む)が原因で感染、発症する病気です。
潜伏期はおよそ1週間前後です。
この潜伏期間というのは感染しても発症しないいわば、「暗黒時代」のような感じです。
多くは小児にみられ、予防注射が受けられない地域の人々や、注射をまだ受けていない新生児・乳児にとってはとっても恐ろしい感染症です。
100日咳の症状は?
一番の特徴は頑固なしつこい咳です!
この咳の経過は3段階に進んでいきます。
1)カタル期
最初は風邪と同じ症状(鼻水、くしゃみ、微熱)で始まりますが次第に咳が強くなります。
2)咳発作期
カタル期から1~2週間後に特有の咳の発作が出現します。咳はコンコンと立て続けに起こり、最後にヒューと音をたてて息を吸い込むような特徴的なもので、粘稠な痰を出して発作は終わります。咳の発作は特に夜間に多く、平均1~6週間続きます。しかし、成人では一般に小児に比べて症状が軽く、このような典型的な咳発作がありません。
3)回復期
咳の発作は徐々に軽減し数週間で咳は止まり、症状はなくなります。
学校保健法により、特有の咳がなくなるまでは登園、登校はできませんので、必ず医師の診察、証明を受けて下さい。
100日咳かもって思った時の診断方法
鼻咽頭ぬぐい液からの百日咳菌の培養検査や血液中の抗体価の測定、周囲の感染状況などから判断します。
鼻の穴から細長い綿棒をいれて、グリグリされるやつですね。
成人の場合は典型的な症状を欠くために診断が遅れることが多いです。そのため、ワクチン未接種の新生児や乳児に対する感染源として特に注意が必要となります。
100日咳の治療
マクロライド系の抗生物質が有効で、カタル期に使用することで症状を軽減することが可能です。早期に治療すると、治療効果が高いということですね。
でも、咳発作期になってからでも周囲への菌の拡散防止には有効とされています。
しっかり治療しましょう!
ちなみに・・・このマクロライド系の抗生物質ってなに?って思うでしょう。
一般的な商品名は「ルリッド®」「クラリス®」「ジスロマック®」などですね。
100日咳の予防方法
最も有効な手段はワクチン接種でしょう。
日本ではジフテリア、百日咳、破傷風の3つが一緒になったDPT3種混合ワクチンが定期予防接種として実施されています。
しかしながら小児期に受けたワクチンの効果が十数年後に減弱してしまい、成人になってからも感染してしまうケースもあります。
長引く咳に要注意!
欧米では成人の長引く咳の原因の13~32%が百日咳との報告があります。
日本の調査でも乾いた咳が3週間以上続く成人患者の18.5%で百日咳菌の関与が認められたとの報告があります。
風邪をひいた後になかなか咳が止まらない場合、早めに医療機関を受診して適切な診断、治療を受ける必要があるでしょう。
成人の百日咳は症状が軽く、知らないうちに感染源になっている可能性が高いんですね。
いかがでしたか?
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
また読みに来てくださいね。